2014年のICASTショーが7/16-18、オーランドで開催されました。ICAST(アイキャスト)とはInternational Convention of Allied Sportfishing Tradeの略です。世界最大の釣り具ショーと言われており、アメリカ国内だけではなく、ICASTに登録をしている10,000を超える業者によって開催されています。年に1回行われるショーなのですが、僕は今年で32回目の参加となりました。時間が過ぎるのは本当に早いものです。
初めて参加した時には、端が見えないような会場の広さに驚かされました。自分がそれまでに見たことがない世界。その時の世界最先端の釣り具が集結している会場は僕にとってはまさに夢の広場でした。それから毎年、釣り具の進化を30年以上も見続けてきました。劇的な技術的進化による釣り道具や、オリジナリティーのあふれるような商品を数多く見てきました。同時に様々な会社の社風も見えてきます。僕も子供を持つ親としてレーベル社がやろうとしているプログラムに共感をしていますので、今回はそれを紹介してみたいと思います。
4歳、5歳の子供たちに釣りを体験させようと思う時に、問題となる1つがルアーに付けられているフックです。カエシのあるトレブル・フックが2個も3個も付いているものを振り回して、自分や周りの人に引っかけてしまう心配があります。特に母親がこのことを心配することは当然のことと思います。
道具は便利であっても使い方を間違えると効果がないだけではなく、危ない場合もあることを少しずつでも教えていく必要があると思います。レーベル社は釣りと言う遊びを家族のレジャーの中に組み込むことによって、より多くの人達に釣りの素晴らしさを知って欲しい・・・と、20年以上も前にクリター・シリーズと言うバッタなどのかわいい昆虫をモチーフにしたルアーを作り出しました。しかし、このルアーも小さいとは言え、2つのトレブル・フックが付いています。釣り上げた魚からフックを外すときなどは、やはり危なくなります。
釣りをするのですから、釣り針は必要になりますが、フックを外すときの事故も最小限にすることを念頭に入れ、シングル・フックをボディーに完全に固定したシリーズをマイクロ・シリーズと言う名前で発表しました。レーベルルアーの中でも特に人気と定評があった4つのスタイルがラインナップされています。その上、今回のマイクロ・シリーズはバーブレス・フックです。だからランディングした後の魚からフックを外すときも事故を起こさないようになるのです。
僕はこのマイクロ・シリーズを釣り具ショーの前にテストで使ってみました。使ってみた感想は、“驚き!”と言う言葉以外見つかりませんでした。4種類ともとにかく特徴をうまく出しています。例えば、バッタはシャロー・クランクとしてだけではなく、ウエイク・ベイトとしてもちゃんと使えるようになっていました。
マイクロ・ポップRは、このサイズでここまで音がしっかりと出るんだと驚きました。その上で、スラック・ラインを出すと首を振って泳いできます。
こんなルアーを使って僕の息子がボートの後ろで、きゃっきゃっと騒いでいると、きっと僕も同じルアーを使って騒ぎたくなるのだと思います。一緒に遊んで、少し競争もして、楽しい思い出をいっぱい作っていくことが家族としての絆も強めていくことと思います。そんな風に育っていく子供達が大きくなり、釣りを通しての楽しみを伝えていくのだと思います。レーベルと言う会社は、子供たちの記憶に残るルアーを作ることによって、ブランド名を確実に残していくことも考えているのだと思います。だからアメリカではレーベル社のルアーが今でも非常に高い人気を集めているのだと思います。(ヒロ 内藤)